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VMwareを利用してみる:8

(8)そもそもの目的に戻る

と、前回までひととおりの事を試してきたわけだが、ここにきて原点回帰を行っておこうと思う。つまり、私が何のために仮想化というものを必要としているのかという話であるとともに、実環境としてどういうものを構築するのかという設計の話になる。

まず、確実なのは「ゲストOSをWindows 2000 Proにする」ということだ。元々が「普段の環境の可搬性をよくすることとバックアップなどの容易さ」を求めてのことなので、普段の環境を作り出さなければ意味がない。そんなわけでゲストOSはWin2000なのである。

ではそのゲストOSに何を入れ、何を入れないか。その選定にかかろうと思う。
(後に実作業をするであろう自分自身のためにメモしておくが、OSを入れ終え、WindowsUpdateを施した環境を一度バックアップしておくといざというとき幸せではないかと思う)
まずはメールデータだ。はっきり言うと、数年前から使いつづけているEdMaxはメールもアドレスも、もうあきれるくらいのデータ量になっておりこれが消えてしまったら目も当てられない。以前自宅のデスクトップマシンがお亡くなりになってメールデータが消えたときのショックが相当だったのだ。幸いにもほぼ同じデータがノートのほうにあったので最悪の危機は回避できたのだが。

そんな大事なメールデータとともに、これまたデータが散ると面倒なウェブ関係のデータも集約することにする。ローカルなブックマークやウェブにアップしているデータ、ブラウザなども基本的にここで扱うことにする。ダウンロードするファイル類は当然最初はローカル(つまりゲストOS)に保存するが、基本的にはホストOS側(もしくはNASにでも)に移動させることにする。

現時点で、ゲストOS側でやらないことが確定していることといえばゲームとテレビだ。これらはホストOS側で行うことを前提とする。ハードウェアへのアクセスが頻繁であることが予想されるのと、チューナーカードに関してはドライバがなくて使えなさそうな予感がするからだ。

とするとこの時点でホストのOSもWindows系と決定する。すると困ったことにWindowsのライセンスがひとつ余分に必要になるのだ。まあ幸か不幸か(もちろん状況としては幸福だが、人生的には多少不幸かもしれない)、Windows2000Proのライセンスがひとつ余っているので、ゲストOSにはこれを割り当てることにする。

ホストOSがWindows2000Proならば、仮想化ソフトの選択肢はVMware Playerに絞られる。また、ゲストOSの利用法も単純なクライアント環境であって、常時稼動している必要はないためVMware Serverでなくても問題ないはずである。

そして同じ環境を利用することになりそうなノートのほうは、ホストOSにLinuxを利用しようと思う。色々と弄ってみているが、とりあえずはVineあたりが使いやすいような気がする。とはいえもっと目的にあったものがあるかもしれないので引き続き弄り倒すことにしよう。


ひとまず自分のパソコン利用状況を鑑みるに、おおよそ利用法としてはこれらで十分にまかなえるものと思える。あとはゲストOSのファイルがネットワーク上にあった場合にどれくらいの速度で利用できるかというところであろうか。

なにせ気分次第で複数のパソコンを使ってしまうような馬鹿者なのである。普段であってもデスクトップとノートを交互に利用しているのだから、それらで同じ環境を使いたいと思ったらやはりゲストOSはネットワーク上にあるのが望ましい。望ましいのは事実だが、それが実用に耐えるかどうかが問題である。例えば100BaseTXクラスなら問題ないのか、GigabitLANなら大丈夫なのか、それとも802.11gあたりの無線でも十分な速度が出るのか。まあさすがに802.11bでは無理があるだろう。ともかく検証しなくてはならない。やれやれ。
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