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　前にプリンターを買ったのはいつだったか。確か実家に帰ってきたときに買った筈だったからもう5年以上前のことか。近所の電気屋で1万円で買った安物プリンターだ。
　安物といったって例えば文章を出力するのに不満があるわけじゃない。出力の多くは文字データだったし、カラーにしても解像度が必要なデータがあったわけではないので困る事はあまりなかった。
　当時唯一の不満は交換インクがべらぼうに高かった事だ。1万円のプリンタに5000円の交換インクはあまりに厳しいものがある。

　そんなプリンターもここ2年くらいほとんど使わなくなった。使わないでいるとインクが詰まって出力できなくなってしまっていた。今更この型落ちプリンタのインクをわざわざ探すのも面倒であるし、探したところで無駄に高いのは知れている。そんな事を考えながら電気屋をぶらぶらしていると、世の中にはやはり1万円プリンターというものは存在するようだと思い出したのだ。カレー部部会のあとアキバでそれとなく見ていたのだが、何か買えそうな価格帯のプリンターがあるなと気付いたのでポイントの貯まっているヨドバシカメラに出撃。んで、canonのPIXUS 455iというやつを買ってきたのだ。

　大喜びで接続し、早速手元の写真どもを手当たり次第にプリントしてみる。こうやって紙媒体にアウトプットして比較するというのはやっぱり重要なのではないかと思う。自分にとって「いい写真を選ぶ」という工程において紙ベースでの比較というのはやはり欠かせない。写真部時代からの習性なのだろう。

　出力してみた分かったが、さすがにローエンドクラスのプリンタであるし多少の粗さは見える。とはいっても2Lサイズ程度までならこれで出力しても十分だろう。それ以上のサイズになったら写真屋に依頼すればいい。

　用途を割り切れば1万円のプリンタでも十分だ。願わくばその用途外の出力が多くなるほどいい写真がたくさん撮れればいいのだが、どうしてなかなかその道は遠いようだ。